【要約】
難易度が高いとされる世界史の効率的な攻略法を解説。ヨコ(地域)の理解には現代の世界地図の把握が不可欠であり、各地域の王朝の順番(タテ)をはじめに押さえるなど、歴史を整理して覚えるコツを提示。
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大石塾長から、バチバチの教務系記事を書くお許しが出たので、趣味全開で書きました(!)
さてさて。
世界史は日本史と比べても、攻略難易度が高いと言われがちな科目です。
高校生時代に世界史を選択していた僕からすると意外ですが…
良く言われるのは、色々な国や地域がバラバラに出てきて、中国史では滅多に使わない難しい漢字を覚えないといけなくて、西洋史ではやたら長いカタカタの名前が登場して…という難しさですね。
まぁ確かに、そんなに簡単ではないのかもしれない。
でも、日本史なら藤原さんだけで、藤原鎌足・藤原不比等・藤原武智麻呂・藤原房前・藤原宇合・藤原麻呂・藤原仲麻呂・藤原百川・藤原広嗣・藤原冬嗣・藤原良房・藤原基経・藤原時平・藤原忠平・藤原実頼・藤原兼家・藤原道隆・藤原道長・藤原頼通・藤原教通・藤原師実・藤原忠実・藤原忠通・藤原頼長・藤原信西・藤原佐理・藤原行成・藤原公任・藤原定家・藤原清衡・藤原基衡・藤原秀衡・藤原泰衡…くらい覚えないといけなかったりしますよ!
あと天皇も、126人全員を覚える必要こそないですが、それでもかなりの人数を覚えないといけません。
色々な地域を上手く整理しながら覚えることができたら、世界史の方が簡単だったりもします。
今回は、世界史を上手く整理して覚えるためのコツをお伝えできればと思います!
ヨコ(地域)を覚えるには、まず現代の地図を覚えよ!
よっしゃ世界史の勉強を始めよう!
…とその前に、世界史を勉強する大前提として、ある程度は現代の世界地図を覚えている必要があります。
「何を当たり前のことを」と思われるかもしれませんが、ココが曖昧な人が実は多い。
今の地図を把握した上で、過去のその地域がどうなっていたのか、考えるのが大切です。
細かく全てを覚えている必要はないですが、特に重要なところだけはしっかりと抑えておきましょう!
世界史を勉強するに当たって、最低限は覚えておきたい地図の知識をまとめました。
ちゃんと地図を覚えているかどうか、チェックしてみましょう!
東アジアの地図
まずは近場の東アジアの地図から。

上の地図で、
①北朝鮮
②韓国
③台湾
④ミャンマー
⑤タイ
⑥ベトナム
⑦カンボジア
はそれぞれどこにあるか、分かりますか?
解答は↓の通りです。

ミャンマー・タイ・カンボジア・ベトナムは、東南アジア史を学ぶときに重要な場所です。
きちんと覚えておいて下さいね。
ユーラシアの地図

上の地図で、
①モンゴル
②中国
③インド
④イラン
⑤トルコ
⑥サウジアラビア
⑦エジプト
はそれぞれどにあるか、分かりますか?
解答は↓の通りです。

トルコやイランはなかなか難しいという声も聞きます。
また、エジプトとサウジアラビアはアラビア語、トルコはトルコ語、イランはペルシャ語と、言語に違いがあります。
こういったことも覚えておいて下さい。
ヨーロッパの地図

上の地図で、
①ロシア
②スウェーデン
③ポーランド
④ドイツ
⑤オーストリア
⑥フランス
⑦イギリス
⑧イタリア
⑨スペイン
⑩ポルトガル
⑪ギリシャ
⑫トルコ
はそれぞれどにあるか、分かりますか?
解答は↓の通りです。

ヨーロッパは国が多いですが、この国々についてはしっかり覚えておいて下さい。
この地図を抑えておけば、ヨーロッパ史の理解がスムーズになります。
南北アメリカの地図
地図はこれで最後!
南北アメリカ大陸です。

上の地図で、
①アメリカ
②メキシコ
③キューバ
④ブラジル
⑤ペルー
はそれぞれどにあるか、分かりますか?
解答は↓の通りです。

ちなみに、キューバも含めたメキシコから南の国々は、ブラジルを除いてスペイン語が話されています。
ブラジルではポルトガル語が話されています。
これは、大航海時代以降にスペインやポルトガルがこの中南米地域を植民地支配した名残です。
お疲れ様でした!
過去の地図を学ぶならまだしも、今の地図を覚えてもなぁ、と思われるかもしれませんね。
ただ、今の国境線は過去の歴史を経て引かれています。
まず今の地図を知ってから過去を学ぶことが近道です。
各地域の王朝の順番だけ先に覚える
日本史と世界史の一番大きな違いは、日本史は旧石器→縄文→弥生→……大正→昭和→平成とタテ軸(流れ)が基本的には一つですが、世界史はタテ軸が複数あることです。
ちょっと大変ですがあ、まずはこのタテ軸を先に覚えてしまうのがコツです。
代表的なのは中国史のタテ軸とヨーロッパの大国のタテ軸ですが、これらは王朝の順番を覚えていけばOK!
中国史のタテ軸
まずは中国史のタテ軸について。
沢山の国が生まれては滅びた4000年の歴史なので、覚えるのは大変!
でも大丈夫です、アルプス一万尺のメロディに合わせて歌うおぼえ歌があります。
いくつかバリエーションがあるのですが、この三浦奈保子さん(東大卒)の歌っているヴァージョンが個人的にはおすすめ。
何回も聴いて、何回も歌って覚えてしまいましょう!
ヨーロッパ史のタテ軸
中国を攻略すれば、あとは簡単です。
フランスとイギリスの王朝の順番を覚えればOKです。
ドイツやイタリアやロシアは、王朝を順番として覚えにくい歴史的な経緯があるので、一旦はフランスとイギリスだけ覚えてしまいましょう。
フランス:カペー朝→ヴァロワ朝→ブルボン朝→ブルボン朝(王政復古)→オルレアン朝
イギリス:ノルマン朝→プランタジネット朝→ランカスター朝→ヨーク朝→テューダー朝→スチュワート朝→ハノーヴァー朝(後にウィンザー朝と改称)
あと、もし日本の旧石器→縄文→弥生…の流れを覚えていないならば、できれば覚えておくのが望ましいです。
世界全体のタテを掌握する25の世界史年号
では最後に、世界史全体を爆速でざっくり理解する術をお伝えします!
…と言っても、実は教科書なんかにも良く出てくるキーワードが元になっているのです。
歴史の教科書の章のタイトルなんかに書いてある、「古代・中世・近世・近代・現代」ってアレです。
この古代・中世・近世・近代・現代という区分の意味を理解しておくと、実は歴史はすごく理解しやすくなります。
【古代:国とルールが生まれた時代】~476年
強力な権力者(王や皇帝や天皇)が登場し、国をまとめる法律や仕組みが作られた時代。
【中世:多様な勢力が割拠する時代】476年~1453年
王や皇帝や天皇の力が弱まり、戦士(武士や騎士)など多様な集団が力を持った時代。
【近世:強い指導者による平和の時代】1453年~1789年
王や議会の強力な統制で秩序ができて安定した時代で、都市と貨幣経済が発達した。
【近代:君主から人民の時代】1789年~1945年
身分制度が解体されるか弱体化するかで、皆が「同じ国の国民」として生き始めた時代。
【現代:グローバル化の時代】1945年~現在
二度の世界大戦の反省から、平和や人権を尊重しながら世界がつながっていく時代。
学習を進める中で「今何の勉強しているんやっけ?」となったら、いま勉強しているのが古代・中世・近世・近代・現代のどこなのか、立ち返ってみることが重要です。
歴史の大まかな流れの中で、個別の出来事を位置付けながら理解する。
これこそが歴史の「流れ」あるいは「タテ」を押さえるということです。
ここからは、古代・中世・近世・近代・現代それぞれから代表的な出来事を5つ取り上げて解説します。
ちょっと頑張って、5×5=25の年号と出来事を覚えてしまえば、その先の勉強はすごくスムーズになります!
覚えるまでしなくても大丈夫、ちょっと読んでみるだけでも効果的ですよ。
◆古代の出来事:巨大な権力の成立

① 前334年 — アレクサンドロス大王東方遠征
→ギリシャ文明の世界化、ヘレニズム世界の成立。
② 前221年 — 秦始皇帝中国統一
→東アジアで強固な皇帝体制が成立。
③ 前27年 — アウグストゥス即位
→ローマ帝国成立。
④ 313年 — コンスタンティヌス1世キリスト教公認
→ローマ帝国とキリスト教が結びつき、西欧でキリスト教が広まるように。
⑤ 476年 — 西ローマ帝国滅亡
→西欧世界の古代が終わり、中世が始まる。
◆中世の出来事:多様な集団が並び立つ

⑥ 618年 — 唐建国
→仏教・儒教や律令制などを採用する東アジア文明圏が生まれる。
⑦ 622年 — ムハンマドのヒジュラ
→イスラム世界が成立し急拡大する。
⑧ 800年 — カール大帝戴冠
→ローマ世界・キリスト教世界・ゲルマン世界が統合される。
⑨ 1054年 — 東西教会分裂
→カトリック教会と東方正教会が分裂する。
⑩ 1206年 — チンギス・ハン即位
→ユーラシア全体が横断的に合わさり、真の世界史が始まる。
◆近世:教皇や皇帝の力が弱まり、各国の王や議会が強くなる転機

⑪ 1453年 — コンスタンティノープル陥落
→ビザンツ帝国が滅亡、地中海から大西洋へと西欧の交易の舞台が移る転機に。
⑫ 1492年 — クリストファー・コロンブス新大陸到達
→後に西欧・アフリカ大陸・新大陸で三角貿易が始まっていく転機に。
⑬ 1517年 — マルティン・ルター宗教改革
→西欧世界のカトリックによる宗教的統一が崩れる、近代精神萌芽の転機に。
⑭ 1642年 — 清教徒革命
→王権の制限や議会主義、立憲主義の転機に。
⑮ 1648年 — ウェストファリア条約
→主権国家体制の確立し、近代的国家が成立していく転機に。
◆近代:民主主義とナショナリズムと社会主義

⑯ 1789年 — フランス革命
→王権ではなく、国民国家という新しい原理の萌芽。
⑰ 1848年 — 1848年革命(諸国民の春)
→絶対王政が大きく揺らぎ労働者層が台頭する。
⑱ 1914年 — 第一次世界大戦
→総力戦の大戦争で、ドイツ・オーストリア・ロシア・オスマンという帝国が解体する。
⑲ 1917年 — ロシア革命
→社会主義勢力の拡大、西側資本主義圏と東側社会主義圏の対立が始まる。
⑳ 1929年 — 世界恐慌
→ヴェルサイユ体制が崩壊し、ファシズムが台頭する。
◆現代:経済が世界を統合し、動かす時代へ

㉑ 1945年 — 第二次世界大戦終結
→国際連合成立する一方で、冷戦構造が深まる。
㉒ 1949年 — 中華人民共和国成立
→社会主義圏の拡大し、翌年から始まる朝鮮戦争に影響する。
㉓ 1960年 — アフリカの年
→大航海時代以来の欧米の植民地政策が転換する。
㉔ 1971年 — ニクソン・ショック
→ニクソンによるドルと金の交換停止と、訪中表明(米中和解につながる)。
㉕ 1989年 — マルタ会談
→ 冷戦が終結し、同年にはベルリンの壁崩壊や、東欧革命が起こる。
とりあえず年号と簡単な説明だけにしましたので、ここから詳しく説明していきます。
内容はちょっと上級編ですが、ぜひ読んでみて欲しいです!
秩序の形成と再編の歴史
世界史は、大きく言えば「秩序の形成と再編の歴史」です。
あるいは、バラバラだった人類の営みが、巨大な秩序によって結びつけられ、やがて「個」の自由へと転化する流れです。
【古代:「帝国の誕生」広域支配と共通文化の形成】
前334年、アレクサンドロス大王の東方遠征はユーラシアの東西を初めて本格的に結びつけ、「ヘレニズム」という最初のグローバル化が起きました。この遠征が東西の壁を壊し、世界を広く繋ぐ「帝国」の時代の幕を開けました。
東アジアでは前221年に秦が、西欧では前27年にローマが、巨大な人口と領土を一つに束ねる統治モデルを完成させます。
この帝国に、313年のキリスト教公認のように「宗教」が結びついていきますが、そのローマ帝国は476年に西側は滅亡してしまいます。
これにより西欧では古代の幕が閉じ、混乱の中で新たな秩序を模索する中世へと突入しました。
【中世:「文明圏の確立」宗教によるアイデンティティの固定】
東アジアでは618年に建国された唐が仏教(あるいは儒教も)を採用してアジア諸国に影響を与え、中東では622年のヒジュラ(聖遷)で拠点をメディナに遷したイスラム教がウンマ(イスラム共同体)を成立させ、それぞれ独自の文明圏を形作りました。
一方で西ローマ帝国滅亡後に混乱が続いた西欧でも、800年にカール大帝が戴冠し、ローマ・キリスト教・ゲルマンの三要素を統合した新たな「ヨーロッパ」を形作ります。
ユーラシア大陸で「仏教(儒教)・イスラム教・キリスト教」という宗教での地域のまとまりができたことは、言語や民族が違っても「同じ神、同じ教え」を信じる広大な「文明圏」が成立したということです。
しかし、1054年にキリスト教の東西教会が分裂してしまったので、ヨーロッパ世界はさらに精神的に二分(西側のカトリックと東側の正教会)してしまいます。
こうしてユーラシアで文明圏が各地でまとまりを作ってきた中で、1206年のチンギス=ハンによるモンゴル帝国の建国は、宗教でのまとまりを超えてユーラシア全体を再び横断的に交易路で結びつけます。
【近世:「世界の連結と主権」地球規模の一体化と国家の自立の転機】
1453年のオスマン帝国の攻撃によりコンスタンティノープルが陥落して、ビザンツ帝国(東ローマ帝国)も滅ぶと、地中海という旧来の交易ルートがイスラム教圏に塞がれる形となり、西欧の人々の目は大西洋へと向かいます。
1492年のコロンブスによる西インド諸島到達(新大陸到達)や、それに前後して西欧諸国によって開拓された西インド航路により、ヨーロッパ・アジア・アメリカ大陸(新大陸)が初めて「一体化」しました。
ただし同時期に、西欧内部では1517年にルターが始めた宗教改革によって教会の絶対性が揺らぎ、宗教的な統一が崩れ始めてもいます。
さらに王の権威も疑われ始め、例えば1642年の清教徒革命は議会主義や立憲主義といった「法による統治」の先駆けとなりました。
1648年のウェストファリア条約により、宗教に代わって「主権国家」主役となる近代の国際秩序が西洋世界で確認されました。
【近代:「大衆とイデオロギー」国民国家の暴走と経済の混迷】
ウェストファリア条約によって確立した「近代主権国家」の主役が、王から国民へと移り変わる契機となったのが、アメリカ独立革命や1789年のフランス革命です。同時期に西欧を中心に進行した産業革命は、個人が契約を取り交わして経済活動に参加する資本主義を急速に普及させていきました。
また1848年の「諸国民の春」を経て、政治の主導権は大衆へと移っていきます。
ただ、そのエネルギーはナショナリズムという形を取り、ついには初の総力戦とも言われる1914年の第一次世界大戦という未曽有の衝突を招きます。
この戦火の中で1917年にロシア革命が起きて社会主義勢力が勢力を拡大させるようになり、「資本主義陣営vs社会主義陣営」という対立が決定的になります。第一次世界大戦はドイツ帝国・オーストリア=ハンガリー帝国・ロシア帝国・オスマン帝国という、巨大な帝国を複数解体させる結果となり、「帝国」から「国民国家」への転換が決定的になります。
1929年の世界恐慌による資本主義陣営の経済的破綻は、ファシズムを台頭させることになり、この混乱は第二次世界大戦の終結まで続きます。
【現代:「多極化する世界」二極支配の終焉と複雑性の増大】
第二次世界大戦が終結した1945年は、国際連合が成立し、二度の世界大戦を経て新たな国際秩序が誕生した年でもあります。
1949年の中華人民共和国成立によって社会主義陣営がさらに拡大します。
1960年のアフリカの年に象徴される、コロンブス以来の西欧列強の植民地植が次から次へと解放されていく波は、数世紀に及んだ欧米中心の秩序を揺さぶります。
1971年のニクソン・ショックは、「金とドルの交換停止」により経済に金という縛りが無くなった衝撃と、資本主義陣営のアメリカと社会主義陣営の中国の和解という衝撃の、二重のショックを世界に与えました。
ついには、1989年のマルタ会談でアメリカとソ連が和解することで冷戦は幕を閉じました。それは同時に、巨大な「陣営」の力による世界秩序の管理が終わって、複雑で予測不能な現代が幕を開けることでもありました。
お疲れ様でした!
世界史を学ぶときに、まず全体像をざっくりと理解しておくと、その後は各単元の飲み込みが容易になります。
このブログが少しでもお役に立ちましたら、これ以上に嬉しいことはありません。

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【このブログの塾長】
大石祐毅
はじめまして。
産近甲龍専門塾イノベイトの代表大石です。大学受験は、お子さまにとっても、
保護者の皆さまにとっても、先が見えにくく不安の多いものだと思います。
だからこそイノベイトでは、塾長である私が、指導の中心に立ち、直接お子さまを見ています。入塾から受験本番まで、
学習状況・理解度・モチベーションの変化を常に把握し、
必要に応じて学習計画の見直しや声かけを行います。
産近甲龍の入試は、正しい方向性で取り組めば、
きちんと合格を勝ち取ることができる大学群です。イノベイトでは、全国で唯一産近甲龍に特化した分析をもとに、
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最後まで責任を持って向き合う。
それが、イノベイトの指導姿勢です。
大切なお子さまの受験を、
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